ミニインタビュー第三回は・・・
粕谷吉洋さん(写真左)×山田美佳さん(同右)です!
○今日はどうぞよろしくお願いします。ではまず山田さんから・・・
山田さんはパブリックシアター初登場ですね。20人の出演者の中で最年少です。
山田:はい。25歳になります。
○これまでの舞台経験を簡単におしえていただけますか?この数年は松本さんの作品にたくさんご出演ですね。
山田:近畿大学の演劇芸能専攻に在学していたのですが、卒業公演の「唐版 風の又三郎」の演出が松本先生でした。それがご縁で、MODEの「冬のエチュード/Shakespeare2005」、「唐版 俳優修行」、「秘密の花園」、「変身」に出演しました。
○松本さんに育てられている俳優さんというわけですね。こうしてお話しているのは関西弁ですね、大阪ご出身ですか?近畿大学には俳優になろうと思って?
山田:はい。大阪の天満出身です。幼い頃から大阪育ちです。近畿大学には俳優になろうと思って入ったわけではないのですが・・・演劇との出会いになりました。
○粕谷さんは、東京水産大学出身でいらっしゃるんですよね?異色ですね(笑)
粕谷:船乗りの勉強をしたんです・・・でも・・・船がけっこうゆれるんですよ(笑)・・・で、船を降りました。
山田:(笑)
粕谷:そのあと、東京に出てきて、芝居をやってみようと思って・・・いろいろしてるうちに本屋で演劇ぶっくを見つけて、ENBUゼミ「平田オリザクラス」に入りました。それから「ラフカット2000」(ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出)に出演したのがきっかけで、ダックスープに所属しました。そうこうしてるうちに29歳になりました(笑)。
○12月公開の映画「椿三十郎」(森田芳光監督・織田裕二主演)にご出演ですね。
粕谷:試写を見たら・・・自分が思っていた演技と、かなり違っていて・・・全力で顔で演技してるんですよ・・・(笑)。
山田:CMを見ました。あ、粕谷さんだって、思いました(笑)
○今回は2本立てです。まず「失踪者(アメリカ)」のほうのお話を。
粕谷:オーディションをうけて「アメリカ」再演から参加しました。松本さんに厳しく指導してもらいました(笑)
○再演を経験して、今回はどうですか?
粕谷:再演のときはがむしゃらで周りが見えていなかったんですが、今回は、再演の時よりは全体が見えてきて、どうしたら作品全体のためになるか、ということも考えられるようになった気がします。まだまだですが・・・。でも今回は大船に乗った気分というか・・・松本さんや共演者の方々、スタッフの皆さんの力でやれているのを感じます。
○小説を舞台作品にするという創作方法はどうですか?
粕谷:純粋な戯曲よりも、特にカフカの小説は、会話部分だけではなくて、小説の部分が長いト書きのようなものだと思います。そこに人物の動きや、感情がたくさん書いてある気がして、発見することが出来るという感じです。
山田:「変身」でもこういった作品作りだったのですが、私の場合は、自分で台詞・・・戯曲にしていかなくてはならないのがとても難しく感じています。
○カフカの作品はどうですか?お稽古で こころがけていることとかありますか?
粕谷:僕は、「審判」にも「失踪者」にも抗えない大きな権力・存在に対する葛藤という点で共通するものを感じています。松本さんの演出は、同じカフカの二つの作品を違う見せ方をしようとしている・・・そこの違いを考えながらやっています。
山田:「変身」に出演した時に、カフカの作品は日常的な“家族”の話だと感じました。家族や妹というものについてのことがたくさん出てきますよね。「変身」の主人公ザムザの妹グレーテと同じように、カフカにも音楽が好きな妹がいたそうです。
粕谷:「失踪者」では、主人公がアメリカにわたってから、いろいろなものに飲み込まれて翻弄されていくなかで心情の変化していく様を意識したいと思っています。出演者はたくさんの役を演じるので、主人公の気持ちの動きと、主人公カールに対して圧力をかける側の人物とで、演じる上で考え方が違うのを感じています。そういったことが全体として、客席からどういう風に見えるかも意識したいなと思っています。
○2作品を交互に上演します。舞台の転換や衣裳替えもたくさんあります。
粕谷:ぼくは・・・転換などに苦手意識があるのでとても緊張します。あと汗をたくさんかくのでそれも心配(笑)再演のときに、舞台で芝居をしている時間のほうが落ち着いているくらいだと言っている人がいました。でも・・・僕は・・・(笑)
山田:2作品で頭を切り替えられるようにしたいとお思います。ひとつの作品、ひとつの役に執着しないで、作品全体でとらえなきゃいけないなと思っています。
○お休みの日はなにをしていますか?
山田:おうちでゆっくりしてます。ゆっくり寝て、夕方からあわててお掃除したりして(笑)
粕谷:僕も、寝てます。あと、芝居を見に行ったりしてます。ときどき、デパートの屋上が好きなので・・・家族連れが戯れているのを一人で見つめたりもします。あと一人旅したりします。一人ででかけると、すごく自由を感じるんですよ。
山田:(笑)
○最後に、ひとこと
粕谷:がんばりますので、見に来ていただいて、ちょっとでも心に残るような作品になればと思います。
山田:自分が出ることは忘れて言うと(笑)、稽古を見ていると・・・とても面白い、見たことがないお芝居になりそうなので・・・がんばりたいと思います。
○どうもありがとうございました!
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粕谷吉洋
1999年、大学在学中にENBUゼミナール「平田オリザクラス」に入学。2000年、大学、ENBUゼミナール卒業後、ラフカット2000「スモーク」に出演。2001年5月より、ユニット「スイングルド・プントオーニュ楽団」の旗揚げに参加、#5「ハイライト」まで活動。現在はフリー。舞台だけでなく、映像にも活動の幅を広げている。松本修作品では、2003年「アメリカ」、2005年「城」に続く、3作品目の出演となる。ダックス-プ所属。
山田美佳
1982年生まれ。大阪府出身。近畿大学文芸学部演劇・芸能専攻卒業。『「唐版 風の又三郎」近大バージョン』、MODE『冬のエチュード』『唐版 俳優修行』『秘密の花園』『変身』に出演。フリー。