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<審判・失踪者>出演者 ミニインタビュー Vol.5

ミニインタビュー第5回は・・・

小嶋尚樹さん(写真左)×福士惠二さん(右)です!

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○インタビューよろしくお願いします。
ではまずお二人の簡単な経歴から。福士さんは俳優さん始められてどれくらいになるんですか?

福士:30年を超えたよ。21歳からやっているからね。明治大学に在学中に学内の劇団サークルで芝居を始めたの。

○その頃の明治大学演劇研究会には(第三エロチカの)川村毅さんや、今回共演している高田恵篤さんがいらしたわけですね。

福士:そうだね。学生のときに寺山(修司)さんに「世界の演劇がみられるよ!」と誘われて“演劇実験室・天井桟敷”に参加したの。それから寺山さんが亡くなって、天井桟敷が解散するまで在籍していた。

○天井桟敷で海外公演にもいかれました。

福士:「奴婢訓」でね。天井桟敷が海外の演劇祭に呼ばれて、イタリアとかアメリカとかに行った。20代だった。

○天井桟敷解散後は?

福士:“演劇実験室万有引力”には参加せずに、蘭妖子さん、若松武史さんたちと寺山さんの遺作を上演したりして・・・それからいろいろな舞台に出演するようになった。

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○小嶋さんは早稲田大学ご出身ですね。

小嶋:そう。早稲田の学生演劇の“劇団七転舎”という劇団にいたの。女優の室井滋さんが同級生でいてね。やっていたのはアングラ。めちゃめちゃアングラで、暗い照明の中で四谷怪談とかやるんだよ。そのあと、大学を卒業して一旦就職したんだけど・・・学生演劇の仲間に誘われて、芝居を続けたんだよね。

○MODEの立ち上げから松本さんとご一緒なさっていますが、出会いは?

小嶋: 学生の頃からやっていた仲間と“上海劇場”という劇団で活動をしていてね、稽古場を(東京都練馬区の)小竹向原駅のそばに持っていて、その稽古場を松本さんが主宰するMODEの前身だった“劇団ちかまつ芝居”が借りに来たのが出会いだね。それが縁でMODEの立ち上げに参加したんだよ。

○それで“上海劇場”の稽古場が、後にアトリエMODEになるわけですね。

小嶋:そうそう。


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○お二人は世田谷パブリックシアターの作品にも多くご出演です。

福士:最近のだと「現代能楽集Ⅰ AOI/KOMACHI」(作・演出:川村毅)や「ベケットの秋 in 世田谷」に出演しました。

小嶋:世田谷パブリックシアターやシアタートラムには、開場の年に「ぼくのイソップものがたり」に出演して以来、MODEの公演もあわせたら、すごくたくさんの作品に出てるよ。「不思議の国のアリス」「ガリレオの生涯」「三人姉妹」「アメリカ」初演・再演、ドラマ・リーディング、MODE「プラトーノフ」「夢の女」とか他にも・・・出演数でベスト10に入ると思う(笑)

○小嶋さんは松本さんの作品に欠かせない存在ですものね。では福士さんは松本さんとは・・・?

福士:「アメリカ」初演が最初。稽古場に行ってみたら、(天井桟敷で一緒だった)高田恵篤がいたんだ。
         
           


○「アメリカ」初演は2000年にスタートしたプロジェクトです。7年がたちました。

小嶋:7年経ってみて思うのは・・・体力が落ちたと思うね(笑)。初演の頃は稽古のあとに毎日のように飲んでいたけど、今は、あんまり飲みに行かないよね、体力温存(笑)

福士:“気力”はあるんだけどね!

小嶋:そう、“気力”はある!だけど“記憶力”はないね(笑)

福士:“気力”がないとできない作品だからね。あとね、ぼくらおじさんたちはすごく“我慢強い”ね。すごく精神的に強くなったよね(笑)。

小嶋:そうだねー。おじさんたちは(作品を作り上げる大変さに)“耐える力”には自信があるね(笑)。


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○戯曲がなく、小説を舞台化するという創作方法です。やはり出演者の中で、おじさんたち、が稽古場をひっぱっている印象です。どのような点に気をつけている稽古しているんですか?

福士:ト書きを読むと、絵的なイメージが頭にうかんで、それを大きく理解してやってみると見えてくる気がしてる。リアルな芝居をしようとするとわからなくなるんだろうけど・・・書かれている体の動きとか形を、身体で思い切ってやってみる。文章をなぞるんじゃなくて、どんどん人物のキャラクターに方向を決めて、深入りしてやってみる。

小嶋:福士さんはそういうの、うまいよね。僕は・・・まず、カフカの小説は会話が多いから、そういうところはそのまま、台詞劇になると思うんだよ。それ以外の会話の部分じゃない文章に書かれている動きもしぐさも、そのままやってみようと思うんだけど、そのとおりやれないものがあるんだよ。“脈絡なくいきなり両手をあげる”“いきなり飛び跳ねる”とかっていう。だけど、そこをあえてそのままやってみる。カフカの小説の面白さはそういうところだから。
         
           


○今回は2本立てです。「審判」「失踪者」での違いなど、どう感じていますか?

福士:どちらも、主人公と社会とか、主人公と周囲の人々との、関係性が描かれていて、その周囲の人々が作る“色”が変わっていくのが面白い。主人公をとりまく社会の異常さとか・・・そうとらえるかどうかは、色々な考え方があるとおもうんだけど・・・まさに現代の状況をうつし出していて、そこが面白い。「失踪者」との違いは主人公カールと主人公Kの置かれ方がまったく違う、罪ある者と、罪のない者だよね。その主人公をどう追い詰めるかが楽しみです。

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○この創作方法では、事前に配役がきまっていません。1年のワークショップも含めて、今のお稽古でも、出演者全員でいろいろな役をやってみて配役がきまっていきます。

福士:おれはね・・・どんな役でも全部できるって思ってやってるよ(笑)。

小嶋:主人公の少年も?

福士:もちろん(笑)。でも、脇役に回ってかきまわすのが楽しいね。今日、稽古でやってた役も決定とは限らないからね。ワークショップも含めるとほとんどの役を試されてるんだよ!遊ばれてるな(笑)

小嶋:(笑)         
           

         
           

○プライベートなことを。福士さんの息子さんはダンスをなさってるんですよね。コンクールで優勝(全国舞踊コンクール現代舞踊第二部1位2002・2004)なさったとか

福士:小学生のときにね。もう13歳になったんだ。初演の「アメリカ」を見てるんだよ。近頃、声変わりしてね・・・。

小嶋:そのうち海外のコンクールで踊るかもしれないよ。

福士:ないない(笑)。

○そのほかご趣味は?

福士:俺は、犬の散歩。柴犬で名前はピンキー。

小嶋:(笑)。俺は・・・趣味ないなあ。近頃iPodをもらったから。楽しみかな。

福士:寝る前に、NHKラジオ深夜便を聞くのもいいよ。

小嶋:あれはいい番組だよね(笑)。夜中にラジオを聴いてる福士惠二・・・(笑)
         
           

○では最後にひとことどうぞ。

福士:とりあえず、まず、倒れないようにがんばるよ(笑)おじさんたちはいろいろな役をやっているから見てほしい。

小嶋:体力の限界に挑戦だね。初演から7年、おじさんたちはまだ生きていた、っていう感じ。なにしろ、2本とも見てほしいね。

福士:そうだね。


○どうもありがとうございました!おじさま方、たよりにしてます!


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小嶋尚樹 
1958年生まれ。埼玉県出身。MODEに89年旗揚げより多数参加。最近の主な出演作に、世田谷パブリックシアター「アメリカ」、MODE「逃げ去る恋」「変身」、新国立劇場「城」「夏の夜の夢」、THEガジラ「死の棘」、こまつ座「兄おとうと」など。CF、TVドラマにも数多く出演している。ラヴァンス所属。

福士惠二 
1978年、寺山修司率いる演劇実験室「天井桟敷」に参加。以降、83年の解散まで主要メンバーとして活躍。主な出演作品は「奴婢訓」「身毒丸」「観客席」「レミング」など。解散後もさまざまな演劇活動のほか、平成17年度文化庁芸術家在外派遣研修員として渡仏。最近の作品に松本修演出「アメリカ」「城」、鐘下辰男演出「八月の狩」、川村毅演出「ハムレットクローン Hamlet Clone」「現代能楽集Ⅰ AOI/KOMACHI」などがある。フリー。

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2007年10月03日 11:03に投稿されたエントリーのページです。

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