現在上演中の「日本語を読む」では、世田谷区民レポーターを募集いたしました。
レポーターの方々から、早速レポートをいただきましたので、このブログでその内容の一部をご紹介させていただきます。
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A: 『星の王子さま』/女性
リーディング形式の公演、というのは初めてで、勝手に思っていたものとは全く違っていましたが、ああ、これも舞台なのだなあ、と新鮮な感動を覚えました。役者が舞台上で台本を持って読む、という形式で展開されるドラマ。いたってシンプル。だからこそ、ここでの「演出」というものは、かなりのキーポイントとなるのだということを実感しました。
配役、構成、声のトーン、役者の動き。
演出には無限の可能性があるのですね。その可能性の追求のためにこういう企画をされたのかと思ったりもしました。だから同じ脚本を別の演出家でやり比べる、ということをされてみても、いろいろな個性が出て面白いのではないでしょうか? 今回は「声も身体表現のひとつである」という今井さんの考えが反映されたよい舞台だったと思います。
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A: 『星の王子さま』/女性
シアタートラムにはこれまで数度足を運んでいる。「ベケットを読む」「ヒステリア」などだ。会場に足を踏み入れるたびに、舞台のつくりが異なっており、同じ空間状況をかもし出すことはない。今回も一歩足を踏み入れると目に飛び込んでくるのは、舞台中央に置かれた椅子・カセット、そして、そこから流れるLe Petit Prince のフランス語。観る者を自ずとそこから始まる異質な世界へと引き込むに十分であった。
こうして雰囲気づくりは十分であったが、いざ、リーディングが始まると、声が劇場内に反響して、部分的に聞き取りづらいところがあったのは少し残念であった。声が直接前にでて観客にかかる場合はいいのだが、役者が斜めあるいは横向きだとどうも聞き取りづらい部分がある。
私は中小の演劇もよく観る方だ。劇団の個性も大切だが、同じ劇団員そして、決まった客演者たちによるものが多いので、役者にとっては普段は冒険が少なかろう。けれども、劇場が企画し、コーディネートすることにより、異なった持ち味の異質な役者たちをうまく組み合わせることができる。ひと手間かかる舞台だが、役者にとっては勉強になるし、観る者にも普段目にする役者たちの別の面を垣間見ることができる機会であるので、大変楽しい。
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B: 『白夜』/男性
「日本語を読む」という企画は、そのネーミングを越えて、広義の演劇に回収されていると感じた。「日本語を読む」のはあくまで舞台上の俳優であってわれわれ観劇している観客ひとりひとりではなかったような気がする。
俳優の演技と舞台という空間によって、つまり演劇という方法でどうやって観客に「日本語を読む」という体験をさせるか、そういう企画だと思っていたが、自分はその手触りを得ることが残念ながらできなかった。とはいえ、比較的安価な価格で有名な台本と勢いのある演出家、味のある俳優による舞台を観て劇場をもっと身近なものとして感じられるのであれば、完成版である舞台とはひと味違った場、その完成版にあれこれ想像をめぐらして楽しむ場、work in progressなものとして楽しめると思う。
実際今回の観劇では、とかくけばけばしくて奇抜な意匠で飾られがちな寺山の戯曲を、ひじょうにすっきりとした舞台で淡々と観ることができた。貴重な経験だと思う。時間をとって、他の舞台を観られればと思う。
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B: 『白夜』/女性
薄暗い舞台に置かれていたのは、3脚の椅子だけ。 やがて役者が登場し、『白夜』の冒頭シーンを語り始める。 背後に立っていた黒衣の女性の声が海鳴りの情景にかぶり囁かれて、いつしか北の海辺のホテルの、物語の世界に引き込まれて行く。 舞台の袖から、ゆらゆらと出てくる登場人物の役者たちの動きは、足袋を履いているせいか、どこか能の舞台を思い起こさせる感じ。
リーディング形式は朗読と違い、登場人物はそれぞれの役者が演じる…演じると言っても動きは無いから、舞台上の役者の、脚本を繰る微かな仕草や、表情に視線をやりながらも、感覚は〝聴く〟事に自ずと集中する。
言葉そのものの持つ力と、その科白に籠められる役者の表現力をこれほど意識することは、動きのある通常の舞台では無いだろうと思う。
表情のある声で語られた、力のある言葉は、想像を容易にする。 集中すれば舞台の上には、うらぶれたホテルの一室、木のドア、窓際のベット…自分好みの舞台装置、小道具が見えて来る。
自分で本を読みながら想像力を働かせるのとは違い、日常から隔絶された、劇場と言う空間の中にいればこそ出来る贅沢な体験。
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B: 『白夜』/女性
「リーディング」という形式の舞台をはじめて観劇した。プロの俳優による、リーディングは、自分で本を読むのとは、まったく違った。
鑑賞者の聴覚と視覚から入ってきた情報をもとに、想像力が合わさってはじめて完成する舞台。この白夜の舞台では、役者さんが必要最小限の動きをして、さらに想像力をプッシュしてくれていたと思う。想像する情景は人によってまったく異なると思う。
鑑賞後、思っていた以上に思考が刺激され、よい意味で通常の演劇より、疲労感を感じた。
身近なところで、このような(ある意味実験的な)企画や舞台がおこなわれているのは、嬉しいことである。舞台を見慣れていない人でも、見慣れている人も、なにかそれぞれ新しいことを発見できるような、企画をこれからもしてください。
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B: 『白夜』/女性
必死で眠気をこらえているうちに、初めは気づかなかった演出が見えてきました。慣れると、これはリーディングと言っても、ちゃんと舞台の演出がなされていることが良くわかりました。複数の素晴らしい俳優が才能ある演出家のアイデアのもとに一つの作品を舞台の上で作り上げているのですから、当たり前なのでしょうが。
ちょっと、<リーディング>というタイトルに自分勝手に騙されていたような、はぐらかされたような気持ちになりました。最後には、いったいこの戯曲にあれ以上の演出が必要だろうか?と考えてしまうほど充実した演劇に思えました。
休憩無しの約一時間。2000円で趣味の良い架空の世界にトリップできる至福のひと時。会社帰りの大人の癒し空間として、こういう場所がいつもあればいいのに、と贅沢な注文を出したくなりました。
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ぜひ、たくさんの方にご覧いただきたい公演です。どうぞ劇場にお気軽に遊びにいらしてください。
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